自分はボタンが多かったり文字の情報量が多いゲームが得意ではなく、どんなジャンルでも古典的なゲームを好む傾向にある。シンプルな撃ちあいFPSをしてえと思いCounter-Strike1.6のサーバを建てたり海外鯖に遊びに行こうと色々してたところ、友人がふと呟いた。「そんならAVAすりゃええじゃん」
最近Apexをしているメンバーは元々Alliance of Valiant Armsという無料オンラインFPSゲームの出身だった。純粋なFPSゲームをやりたいという欲と彼らの故郷を見に行くのも面白そうだと思い、以前一度だけ起動したAVAを改めて起動した。
ウォームアップも兼ねて、その日集まったFPS老人3人とFPS若葉1人で部屋にこもり個人戦(FFA)で早速遊ぶことになった。
ファーストインプレッションとしては、グラフィックは現在のFPSと比べると劣るものの、古臭さはあまり感じず快適なゲーム操作が出来そうだなと感じたのが正直なところだった。一緒にプレイした彼らは、いつもAVAの話となると「あのゲームは終わった」と常に言っている。それもあって古いグラフィックかのゲームかと勝手に思っていたが、Unreal Engine 3を採用しているだけあり、一人称視点で見た時の風景・迫力はそこそこ良い。
敵へ射撃する際の感覚も割と絶妙であり、爽快感はかなり良い。キルタイムも短すぎず、スポーツ要素とタクティクス要素が程よく絡んだゲームなのかもと良い印象を受けた。少なくとも稼働開始から10年以上経っているゲームとは思えない程には、ゲームシステムそのものは良作であると感じた。最近流行のVALORANTはかじる程度やったが、そんなVALORANTよりもかなりカジュアルに始められて楽しめるFPSではないかと。こんなゲームが10年前に存在して、自分がプレイしていなかった事を後悔した。
と、呑気に思い老けていたが、彼らが突然「じゃあ武器縛りなしでやろうか」と言ってからはあまり記憶が無い。
いつもニコニコしている老人が、突然真顔になり、珍妙な武器の銃口を自分に向け、そして発砲したことだけは覚えている。レーザー?覗くと白黒になるサイト?SKSの見た目をした化け物?対物ライフル? ああ今書いていて思い出したが、突然壁から撃たれたりもした。まあこれは全然良いんだが。どんな壁してるんだよマジ。施工業者絶対手抜きしてるだろ。おかしいだろ。マジ。
話を聞くとこのゲームは武器性能のインフレで過疎ってしまったという悲しい過去があるらしい。課金はガチャシステムで1回あたりn千円だと... ネットでも3桁万円云々という呟きを見かけた。ゲームシステムそのものは割と良い印象を受けただけに、課金ゲーと化して破綻してしまったと聞くと何とも言えない。
とはいえ、全盛期と比較すると人は勿論少ないが、2021年現在でも普通にマッチングして楽しめる程度にはプレイしている人もいた。日本鯖がそもそも存在しないようなFPSゲームと比べると全然恵まれているゲームであるようにも思う。
ほんの僅かだけプレイした感想を纏めると「ゲームシステムそのものはかなり良く今でも十分面白いが、武器のインフレで破綻した悲しきFPSゲーム」
韓国FPS全盛期にしっかりとFPSゲームをプレイしていなかった事は勿体ない気もするが、その片鱗を2021年というこんな時代に少しでも覗けたことに感謝したい。いつも一緒に遊んでいる友人達の人生を変えてしまったゲームに対して、プレイ時間数時間の人間が細かくレビューするのは割と冒涜だと思うので程々にしておく。
今回はしっかりやったゲームではないため、レビューというよりはただのファーストインプレッションを書き残した感じになってしまったがまあいいか。このゲームは自分が書き残すのではなく、本来なら彼らに書いてほしいなとは正直に思う。